ホワイト・プリンセス

映画「ホワイト・プリンセス」のセリフで英語を学ぼう。

斬り口

誰がケーキを作ったのか

問題

下線部はほとんど同じ単語を使いながら、意味が全くことなります。その違いは何ですか?

場面:大統領が、娘のサマンサに夜食の差し入れをしに来ました。

President : Thought you might want a snack.

            Made it myself.
            ~~~~~~~~~~~~~~
 Samantha : Dad.

President : Ok, I had that cake made myself.
                      ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    

語彙

解説

最初の下線部は主語の I が省略されています。

(I) thought you might want a snack.
                             ↑
         ┌─────────┘
 S   V   |O
(I) made it myself.
~~~ ~~~~ ~~
    

make は「作る」という意味なので「私が自分自身で夜食を作った」という意味です。it はもちらん前のセリフの snack を指しています。

次の下線部を見てみましょう。

S  V      O      C
I had that cake made myself.
~ ~~~ ~~~~~~~~~ ~~~~
    

文型は第5文型<SVOC>で、have は使役動詞です。この文型の場合の have の意味は「 O が C だという結果を持つ」となり、O と C の間には主語(S)と述語(P)の関係があります。つまり、

      ┌                    ┐
S  V  |   O           C    |
I had | that cake    made  | myself.
~ ~~~ | ~~~~~~~~~    ~~~~  |
      | ケーキが   作られた|
      └   S ───→  P    ┘
    

訳すと「このケーキが作られたという結果を持つ」、わかりやすく言い直して「このケーキを作らせた」となります。

使役動詞は、自分が何かをしたのではなく、他の人(もの)を使って結果を手にいれた、という意味を表しています。この場合も、ケーキを自分で作ったわけではなく、誰かわからないが他の人に作らせた、ということがうかがえます。

このように、英語では自分がしたのか、それとも第三者にしてもらったのかを厳密に区別します。

一方、日本語ではそのあたりの区別があいまいです。たとえば日本語で、

「最近、私は家を建てました。」
    

という言葉を聴いたとき、「この人は大工で、自分で家を建築したのか」と考える人は少ないはずです。自分の手で建築したわけではないのに、日本語では「私は家を建てた」と表現します。

日本語の感覚のまま、誤って英語にしてしまうと、

I built my house recently.
    

この人は大工で、自分で家を建てたのかと思われてしまいます。自分で建てたのではなく、大工さんに作ってもらったと言う場合は使役動詞を使って

I had my house built recently.
    

と言わなければなりません。

英文法

使役動詞

自分が何かをしたのではなく、他の人(もの)を使って何かをしてもらった(させた)場合は使役動詞を使う。

解答

自分でケーキを作ったのか、他の人に作らせたのかという違い。
    

対訳

President : Thought you might want a snack.
 大統領   : 夜食が欲しいんじゃないかと思ってな。

            Made it myself.
            私が作ったんだ。

 Samantha : Dad.
 サマンサ : パパ。

President : Ok, I had that cake made myself.
 大統領   : わかった、言い直すよ。私が作らせたケーキだ。